介護保険施設の種類

役立つ福祉の話

〜 介護保険施設とは 〜

介護保険施設は、介護が必要な方(要介護1〜5)が入所して、生活上の介護(排泄、食事、入浴など)、機能訓練、健康管理、療養上の援助を受けるところです。介護保険施設は指定介護老人福祉施設、介護老人保健施設、指定介護療養型医療施設の3種があります。いずれの施設も、目標は自宅復帰となっていますが、施設によっては長期間の入所が可能なところもあります。施設の種類によって職員配置や機能、費用が違います。リハビリテーション、介護、医療と、どんなサービスが必要かによって選ぶことが大切です。
また、高額介護サービス費、食費・居住費(滞在費)の減額のしくみがあります
(表1.2)
表1)高額介護サービス費 : 自己負担額が上限を超えた場合には払い戻しが受けられます
段 階 該 当 者 上 限 額
第1段階 老齢年金受給者で、世帯全員が区市町村民税非課税の方 15,000円 
第2段階 世帯全員が区市町村民税非課税で、課税年金収入額と合計所得額の合計が80万円以下の方 15,000円 
第3段階 世帯全員が区市町村民税非課税で、第2段階に該当しない方 24,600円 
第4段階 上記以外の方 3,200円 
・個人で上限額を超えた場合だけでなく、世帯(複数人)でサービスを利用した合計が上限額を超えた場合にも適用されます。
・1か月の内、在宅サービスと施設サービスを併用した合計が上限額を超えた場合にも適用されます。
・払い戻しを受けるには区市町村への申請(初回のみ)が必要です。
表2)食費・居住費(滞在費)の自己負担額の目安(1日につき)
段 階 食 費 移 住 費
ユニット型個室 ユニット型準個室 従来個室型 多床室
老健・療養型 特 養
第1段階 300円  820円  490円  490円  320円  0円 
第2段階 390円  820円  490円  490円  420円  320円 
第3段階 650円  1,640円  1,310円  1,310円  820円  320円 
第4段階 1,380円  1,970円  1640円  1640円  1,150円  320円 

●指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

【内容】 食事・排泄・入浴などの日常生活上の介護、健康管理・レクリエーションやクラブ活動などの余暇活動、機能訓練などを提供します。
【利用できる方】 要介護1〜5の方
【利用者負担】 施設サービス費の1割負担(おむつ代含む)+食費+居住費+その他
【備考】 従来は入所者30〜100人ごとに介護を行っていましたが、ユニットケアとよばれる10人程度の小グループ単位で介護や生活支援を行う取り組みが増えてきました。顔なじみの入所者・スタッフ同士であるため、きめ細かい配慮が行いやすく、家庭的な雰囲気を大切にしている施設が多いようです。

●介護老人保健施設

【内容】 食事・排泄・入浴などの日常生活上の介護、健康管理、理学療法士が作業療法士らによるリハビリテーションのマネジメント、レクリエーションやクラブ活動などの余暇活動などを提供します。
【利用できる方】 要介護1〜5の方
【利用者負担】 施設サービス費の1割(おむつ代含む)+食費+居住費+その他

 

●指定介護療養型医療施設

【内容】 療養病床や老人性認知症疾患療養病棟で、食事、排泄、入浴などの日常生活上の介護、医療、機能訓練、レクリエーションなどの余暇活動などを提供します。
【利用できる方】 要介護1〜5の方
【利用者負担】 施設サービス費の1割(おむつ代含む)+食費+その他
【備考】 医療保険で利用できる療養病床は介護認定の結果に関係なく利用できます。
介護療養病床は、2011年度末には廃止される予定でしたが、2009年11月厚生労働大臣が「廃止予定の凍結」を表明しました。

介護保険施設の他にも、有料老人ホーム、高齢者向け賃貸住宅、ケアハウス等、様々な種類の施設があります。施設によって、入所対象者や機能、費用などが定められている為、各施設に問い合わせてみることが必要です。



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