高齢者の骨折とリハビリテーション

なるほどリハビリこらむ

高齢者は様々な骨折を起こしやすいのですが下肢の骨折の中でも特に頻度が高いのが大腿骨頸部骨折
(だいたいこつけいぶこっせつ)です。

大腿骨頸部骨折は転倒や尻もちをつくことによっておきる骨折で股関節に痛みを感じたら骨折が疑われ、
レントゲンで診断を下します。
この骨折は入院加療及び手術が必要となり、入院後しばらくはベッドにて安静となります。

ここで注意して頂きたいのは安静によって健常な上肢、骨折していない下肢の筋肉が1〜5%も落ちてしまうことです(廃用)。 手術後1週間ほどで手術した箇所の痛みや腫れが和らぎますので、ここから本格的なリハビリテーションが始まります。 

最初に股関節、足首、膝の固さ(こう縮)が生じていますので動きを良くする運動を行います。関節の柔軟性が戻ってきたら筋力訓練をあわせて行います。
平行棒を使った立ち上がりや歩行訓練を痛みの程度をみながら行い平行棒での歩行が安定したら歩行器、杖歩行の順に訓練をアップしていきます。また、動くことにより筋肉量も戻ってきます。

言葉では簡単ですが高齢者が骨折をし、もとのように歩けるようになるには多大な努力を必要とします。
当院では患者様に寄り添い、もとの生活へ戻れるよう専門のリハビリスタッフがおります。
  リハビリ風景
2015年10月更新 リハビリ科

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