水分摂取

栄養科コラム

【人と水】
人が生きていくためには「水」が必要です。
成人の体の約60〜65%が水分で構成されています。そして骨も1/3は水分で形成されています。
人の水分代謝はどのくらいなのでしょうか。
体格によっても異なりますが人間の体が1日に排泄する水分量は約2.3L(リットル)といわれています。 それは汗や呼吸などの不感蒸泄が約1L、尿や便での排泄が約1.3L。合計で約2.3Lとなるのです。排出された水分量をきちんと補うことができれば水分不足にならないということです
【人と水分不足】
もし、体内で水分が不足するとどうなるのか。
水分不足になると血液中の水分が減ってしまうので血液の粘度が高くなり、脳血栓や心筋梗塞といった病気のリスクが高くなります。
体内の水分は体温の調節をする役割もしており、水分が不足することで皮膚から汗を蒸発させることができなくなるため、熱が体内にこもってしまい皮膚表面の温度を下げることができなくなります。
そして水分不足から起きる熱中症や脱水症などを引き起こします。
【人と必要な水分量】
のどが渇いたと感じるときには既に体内の水分量が不足している可能性があるので注意が必要です。
水分の摂取方法としては「こまめに」「意識的に(のどが渇く前に)」「運動した後に」を心がけるようにしてください。
栄養士は栄養相談の中で「水分補給をしっかり行ってください」と伝えることが多いと思います。
しかし多くの方は「水を飲んでも太るから」「トイレが近くなるから」「のどが渇かないから」などと水分摂取に対して積極的ではありません。
人の平均的な食事からの水分摂取量は約1L(リットル)といわれています。不足分を飲料水から約1.3L摂取すれば十分な水分量を摂取していることになります。
冬の寒い時期でも積極的に水分を補給しましょう。
水分摂取について
【水の性質について】
水にはさまざまな種類があります。

「超硬水」
硬度 1000mg/dl以上 ミネラルを豊富に含んでいるため、ダイエットに利用されます。
味にミネラル特有のクセがあるため飲みにくいと感じる方もいます。

「硬水」
硬度 301〜999mg/dl ミネラル補給には効果的である。
超硬水よりは飲みやすいがややミネラル特有のクセはある。
下痢を起こしやすい方もいるので体質にあわない場合は注意が必要です。

「中硬水」
硬度 101〜300mg/dl
ミネラル特有のクセはほとんどなく、ミネラル成分も含まれているためバランスの良い「水」として飲まれています。

「軟水」
硬度 100mg/dl 飲みやすいがミネラル含有量はほとんどなく水道水なども含まれる。
日本人には比較的好まれやすい硬さである。

「炭酸水」
二酸化炭素を含む発泡性の水。血行促進や疲労回復などの効果があるといわれ人気があります。

「酸素水」
通常の水より酸素を多く含んだ水で、効率よく酸素を体内に取り込むことができます。
酸素不足による新陳代謝低下や虚弱体質などの改善が期待できるといわれている。

「海洋深層水」
水深200m以下の海水のこと。
カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムなどのさまざまなミネラルが豊富に含まれています。
自分にあった「水」を適切に摂取しましょう。

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