インフルエンザあれこれ

お薬の話


 ※このコラムは2009年に掲載したもので、現在の状況と異なっている場合があります。
現在の状況を詳しくお知りになりたい場合にはお電話にてお問い合わせいただくか、
   御来院した際に当院職員までお声をおかけ下さい。


例年ですと、そろそろ(季節性)インフルエンザワクチンを接種しようかな、という季節ですね。ところが、今年は春先から新型インフルエンザが流行し、いつもと同じようにはいかないようです。今回はインフルエンザに関するQ&Aを交えながら、今年度の当院における(季節性)インフルエンザワクチンの接種方法についてお話ししたいと思います。

先日、テレビや新聞等のメディアを通じて厚生労働省から新型インフルエンザのワクチン接種について、優先順位や費用などの詳細が発表されましたが、ご覧になられた方も多いのではないでしょうか。

Q. 季節性インフルエンザワクチンは新型インフルエンザにも効果がありますか?
A. 季節性インフルエンザのワクチンは今回の新型インフルエンザウイルスに対しては有効ではないと考えられています。
 今年はこの新型インフルエンザワクチンを製造した影響を受け、季節性インフルエンザワクチンの製造が例年よりも少なくなっており、当院でも今年は「完全予約制」をとることとなりました。予約をとっていただかないと当院ではワクチンの接種ができませんので、早めにご予約(手続の関係上、必ずご来院をお願いします)していただくことをおすすめします。(予定入庫数に達し次第、予約受付は終了とさせていただきますので御了承下さい。)

 予約はしたものの、いつ接種すべきか難しい問題ですね。
Q. 季節性インフルエンザのワクチンはいつごろ接種するのが効果的でしょう?
A. インフルエンザに対するワクチンは、個人差はありますが、接種からその効果が現れるまで通常約2週間程度かかり、約1ヶ月でピーク、その後徐々に減っていき、約5カ月間その効果が持続するとされています。最近では春季から夏季にかけて地域的な流行が見られる場合もありますが、通常日本のインフルエンザの流行は12月下旬から3月上旬が中心となりますので、12月上旬までには接種をすまされることをお勧めします。
 早く接種しすぎてしまうと、流行の終盤まで効果が期待できない可能性がありますし、遅すぎても効果が現れる前に感染してしまう恐れがあります。当院で予約された患者さまは、ワクチン数量を確保してありますので、焦らずに予約券に記載された期間内に接種して下さい。
 ただし、接種当日の健康状態によっては延期していただくことがあります。
Q. インフルエンザのワクチン接種を受けることが適当でない人や接種時に注意が必要な人はありますか?
A. 予防接種法に基づいたインフルエンザワクチンの定期接種が不適当と考えられる方は、予防接種実施規則に以下のように示されています。
 ・明らかな発熱*を呈している者
  *通常は、37.5℃を超える場合をいいます。
 ・重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
 ・当該疾病に係る予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーショックを呈したことが明らかな者
 ・その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
 みなさんがベストなタイミングで接種できるといいですね。

  ワクチンを接種してもインフルエンザにかからない、というわけではありません。ワクチン接種の有無にかかわらず、日頃からうがいや手洗い、マスクの着用などをこころがけることはとても大事です。うつらないため、うつさないために、是非これらを実践して、みなさんも健康管理をしっかりして下さいね。

* 新型インフルエンザ、季節性インフルエンザなどに関する情報はこちらから・・・
厚生労働省ホームページ:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
国立感染症研究所
感染症情報センターホームページ:http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html

* 当院での季節性インフルエンザワクチン接種は、16歳以上の方に限らせていただいております。

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