乳がん検診

放射線のお話

女性のがんの罹患数を部位別にみると、2位の大腸を大きく引き離し乳房が1位となっています。そしてその数は年々増加しており、生涯のうちに乳がんになる女性の割合は50年前で50人に1人でしたが、現在では十数人に1人とも言われています。

乳がん検診は、他の部位のがん検診(肺がん・胃がん・大腸がん・子宮頸がん)と比べて、がんが発見される割合が最も高い検診ですが、子宮頸がんに次いで低い受診率となっています。 また他の先進国と比較しても、乳がん検診の受診率が低い(3人に1人程度)のが現状です。

女性の皆さんは、乳がん検診を受けたことがありますでしょうか?
乳がん検診と聞いて何を思い浮かべますでしょうか?

乳がん検診は、市区町村が住民に対して行う『対策型検診』と、それ以外の方法(企業や個人、人間ドックなど)で行われる『任意型検診』とに分けられます。

対策型乳
がん検診40歳以上に主にマンモグラフィを用いて行われる(視触診を併用可)。
任意型乳がん検診
マンモグラフィ以外にも、エコー、CT、MRI、PETなど、様々な 検査から選び、組み合わせることができる。

マンモグラフィとエコー検査(超音波検査)、どういう違いがあるのかがわからない方も多いかと思います。特徴と長所、短所は以下の通りです。

マンモグラフィ

検査方法

乳房を専用の板ではさみ、薄く引き伸ばした状態でエックス線写真を撮影。

長所

  • 広範囲を撮影し静止画に記録することができるため、時間をかけて読影したり、複数名で評価ができる。
  • 後日見直すこともできる。
  • 石灰化の描出に優れており、腫瘤を形成しないがんも石灰化の存在で発見することができる。

短所

  • 検査時には痛みを伴うことが多い(個人差が大きい)。
  • エックス線を使用するため、被ばくがある。若年者など乳腺濃度の高い方や乳腺濃度の高い部分にできた腫瘤、小さい腫瘤は見つけにくい。
  • 妊娠中は受けられない。

乳腺エコー

検査方法

ゼリーを塗ってプローブと呼ばれる専用の機械をあて、乳腺組織の状態を観察する検査。

長所

  • 検査時に痛みを伴わない。
  • エックス線を使用しないため被ばくがない。
  • 小さい腫瘤の描出に優れている。
  • 妊娠中も受けられる。

短所

  • 石灰化を描出するのが困難。腫瘤を形成しない病変は見つけにくい。
  • 術者の技量によって、結果が大きく異なってしまうことがある。
  • 所々を画像として記録をするが、基本的にはその場での観察であり、後から全域を観察しなおすことはできない。
  • 熟年者など乳腺が脂肪に置き換わった部分にできた腫瘤は見つけにくい。

また、乳がんは他のがんとは異なりセルフチェックで発見できることがあります。月に1回、乳房の張りの少ないタイミングで、など自分なりのサイクルを決めてチェックしてみてください。定期的にチェックすることで、急な変化に気づくことができるようになります。

早期発見をして適切な治療を受ければ、死亡率を下げられます。
検診を受けたことがない方は、まずは一度受けてみましょう。

自分のために。大切な人のために。

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